<われらの商法総則14(2021年版:商人とは?商行為とは?民法から見たら?)>
ラジオ収録20210414
テキスト 楠元純一郎著『サマリー商法総則・商行為法(第2版)』(中央経済社・2021年)
東洋大学教授 楠元純一郎(商法)
東洋大学講師 根岸謙(民法)
哲学者 松尾欣治
国際関係学者 福留邦浩
編集 レオー
商法を担当します楠元純一郎です。商法総則に関するこのラジオ講義も2年目を迎えました。今回から、商法を一般市民の方々にもよりいっそうわかりやすく解説し、そして民法や哲学などの視点からも多角的にとらえてみたいとの思いから、昨年に引き続き、哲学者の松尾先生のご出演に加え、新たに同僚の民法学者である根岸謙先生と私の高校の同窓で国際関係学者の福留邦浩先生にもお時間の許すかぎり、適宜ご出演いただくことになりました。とくに、商法を教える際に、その一般法である民法との絡みで、民法学者はどのように教えているのか、たいへん興味がありましたので、この場で確認できるというのは私にとってもたいへんありがたいことだと思います。また、法律専門外の学識経験者からも斬新な視点を示してもらえることがあれば幸いに存じます。まさに、商法の民法・哲学との融合に期待しています!
本日のテーマは、「商人とは何か?商行為とは何か?民法から見たら?」。
1 商人の概念 → 商法総則の適用 →商法総則とは商人に関する法
商人の定義には商行為の概念が必要!
2 商法総則は商人の何に関する法か? → 商人の物的施設(商号、商業登記、営業譲渡、商業帳簿等)と商人の人的施設(商業使用人、代理商)に関する法
→ 商人とは何か?商人なら何ができるか?商人なら何をしなければならないか?
3 商人も人 → 人とは何か?
一般の人<特別な人(商人<会社)
自然人(一般の人、商人(個人商人))<法人<会社(営利社団法人)
4 民法はこの世の中の森羅万象をどのようにとらえているのか?
→ 人、物、そして?※権利は?
→ 人、物、行為(権利は行為の結果発生するもの)
5 商行為の「行為」とは何か?
→ 適法行為→法律行為、準法律行為(事務管理)、事実行為
違法行為→不法行為
※不当利得(行為ではなく事実状態)
→ 法律行為とは意思表示を要素として一定の法律効果(権利・義務)を発生させる法律要件
法律行為→単独行為(遺言、解除権、取消権)
契約
合同行為(社団の設立?)
→ 商行為の行為の中心は法律行為の中の契約
→ 絶対的商行為は安く仕入れて高く売る販売行為等
→ 営業的商行為は各種のサービス業
→ 附属的商行為は、商人が営業のためにする行為(営業資金の借入れ、広告等)
6 商人の概念 → 商法総則の適用 →商法総則とは商人に関する法
商人の定義には商行為の概念が必要!
7 商法総則は商人の何に関する法か? → 商人の物的施設(商号、商業登記、営業譲渡、商業帳簿等)と商人の人的施設(商業使用人、代理商)に関する法
→ 商人とは何か?商人なら何ができるか?商人なら何をしなければならないか?
Podchaser is the ultimate destination for podcast data, search, and discovery. Learn More